日本市場の「グロース株」の見つけ方
グロース株とは、将来の成長性が高く、利益や売上高が急増する見込みのある株式のことです。グロース株に投資するメリットは、高いリターンを得られる可能性があることです。しかし、グロース株にはリスクもあります。成長期待が外れたり、市場環境が変化したりすると、株価が大きく下落する恐れがあります。では、日本市場でグロース株を見つけるにはどうすればいいのでしょうか?
グロース株の特徴と指標
グロース株を見つけるためには、まずその特徴と指標を理解する必要があります。グロース株の特徴は以下のようになります。
- 新しい技術やサービスを提供している
- 市場シェアやブランド力が高い
- 海外展開やM&Aなどで成長戦略を実行している
- 業界内での競争力や優位性がある
- 利益率やキャッシュフローが良好である
グロース株の指標としては、以下のようなものがあります。
- 売上高成長率:過去数年間の売上高の増加率です。高いほど成長性が高いと言えます。
- EPS(一株当たり純利益)成長率:過去数年間のEPSの増加率です。高いほど利益性が高いと言えます。
- PER(株価収益率):株価をEPSで割った値です。高いほど将来の成長が期待されていると言えます。
- PEG(PER成長率):PERをEPS成長率で割った値です。1以下であれば割安、1以上であれば割高と判断されます。
日本市場のグロース株の例
日本市場には多くのグロース株が存在しますが、ここでは代表的なものをいくつか紹介します。
- メルカリ(4385):フリマアプリを運営するユニコーン企業です。国内外でユーザー数や取引額を拡大しており、2020年度には初めて営業黒字を達成しました。2021年度には売上高成長率が50%以上、EPS成長率が100%以上となる見込みです。
- ベネッセホールディングス(9783):教育事業や出版事業を展開する総合教育企業です。オンライン教育や英語教育などに力を入れており、2020年度には売上高成長率が10%以上、EPS成長率が30%以上となりました。2021年度にはさらに売上高成長率が10%以上、EPS成長率が40%以上となる見込みです。
- サイバーエージェント(4751):インターネット広告やゲーム事業を展開するIT企業です。動画配信サービスのAbemaTVやゲームアプリのCygamesなどが人気で、2020年度には売上高成長率が20%以上、EPS成長率が50%以上となりました。2021年度には売上高成長率が20%以上、EPS成長率が70%以上となる見込みです。
グロース株の選び方と注意点
グロース株を選ぶときには、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 自分の投資目的や期間に合った株式を選ぶ:グロース株は長期的な視点で見る必要があります。短期的な値動きに惑わされず、将来の成長性やビジネスモデルに注目しましょう。
- 業界や企業の分析をする:グロース株は市場の変化に敏感です。業界のトレンドや競合状況、企業の強みや弱み、リスクやチャンスなどを把握しましょう。
- 財務状況やバリュエーションをチェックする:グロース株は高値で取引されることが多いです。しかし、高いからといってすべてが良いとは限りません。財務状況やバリュエーションを見て、適正な価格かどうか判断しましょう。
グロース株は魅力的な投資対象ですが、それだけに注意も必要です。自分の目でしっかりと分析し、賢く選びましょう。